東京（経緯度原点）

1883年に全国の一等三角測量・一等水準測量が開始され、翌1884年にこの地に仮経緯度原点（現東京大正）を定めた。その後、何らかの理由により、1892年、わずかな隣地に現在の東京（経緯度原点）を定めたという。この三角点には1997年に一度訪れているが、当時とは周辺の状況が様変わりしていた。当時は、旧・建設省の狸穴分室の中庭にあったが、その後、土地が切り売りされたようで、現在はわずか30ｍ四方ほどの芝生しか残っていない。経緯度原点からわずか50〜60ｍ離れた場所にあったもう一つの一等三角点の東京（大正）・25.4ｍは、地形図には載っているが、今回はいくら探しても確認できなかった。恐らく、台地の外れに出来た「アフガニスタン大使館」の敷地の中になってしまったようだ。

　　　　　所在地　東京都世田谷区玉川田園調布1−19−1　　東京都玉川浄水場内
　　　　　電話　　03−3722−7848

確認できなかった東京（大正）といい、近くまで寄れなかった上沼部といい、消化不良感の残った探訪でした。

　○　2015年2月28日



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2015年の山へ

説明文によると、平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震による地殻変動に伴い、この原点が東に27ｃｍ移動の為に、その後、データを修正したとの事である。

　　　　　所在地　東京都港区麻布台2−2−1

　　　　　経度　　東経139°41′28.8869″
　　　　　緯度　　北緯35°31′29.1572″
　　　　　方位角　32°20′46.209″


　　　上沼部

東急東横線の田園調布駅を最寄りとし、環八通りに面した「東京都玉川浄水場」の敷地内にある。訪れたのは土曜日、門は閉じており、インターホンに出た人は、「土日は対応できない」との事。三角点は浄水場の持ち物ではないと思うものの、『泣く子と地頭には勝てない』。敷地の南側にある住宅地に面した道路に立つフェンス越しの庭の中、30ｍほど離れた場所に、目視では三角点の存在を確認できた。カメラでは遠近の庭木の為、焦点が合わず、私の腕では撮影が不可能であった。