寝釈迦 全長60cm余りと小ぶり 
 
             赤城山 手前は石尊山

       浄因寺上部のお堂 

       山頂 

       三角点 

   両崖山 御嶽神社 多くの中坊が 

     下山路はモミジ谷 

          これも 
   台風19号から1ヶ月余り 足利は

           
         行道山(ぎょうどうさん)両崖山(りょうがいさん)
              441.7m    251m
 

東日本に甚大な被害をもたらした台風19号。先日の12日、ほぼ一ヶ月振りに両毛線が全通したというニュースが出たが、吾妻線や八高線の一部などは未だ不通区間があるという。千曲川・多摩川・都幾川・那珂川・阿武隈川の各流域に大きな被害をもたらし、この足利市や佐野市の渡良瀬川中流域の多くの支流も氾濫した。

気象庁はこの台風予報で「狩野川台風クラスの降雨想定」というアナウンスをしていた。近年、いくつかの大きな台風があったものの、名前の付いた台風の記憶はなかったが、この19号には来年5月頃までに「命名」を検討しているという。もし令和元年○○台風になると42年振りであるという。そこで戦後に命名された台風を調べてみた。

沖永良部台風  1977年9月の9号 沖永良部島で日本の陸上での最低気圧の907.3hpを記録。死者こそ1名であったが、5000棟を越える家屋に損害。その後、東シナ海から中国に向かい、本土への影響がなかった事もあり、我々の記憶にはほとんど残っていない。

第三宮古島台風 1968年9月   16号  
第二宮古島台風 1966年8~9月 18号
第二室戸台風   1961年9月   18号    
伊勢湾台風    1959年9月   15号
宮古島台風    1959年9月   14号
狩野川台風    1958年9月   22号
洞爺丸台風    1954年9月   15号

こうして見ると1950年代後半から60年代に多い。台風の強さもさる事ながら、河川などの脆弱性も残っていたのだろう。2019年の度重なる台風が、再びそのような時代の再来の先駆けにならないように・・・・・・。 
  


8時前に東武・足利市駅に着くと、大勢の人が臨時バス停の前で長い行列をなしている。郊外にある足利市障がい者支援施設「こころみ学園」のワイン醸造所であるココファームワイナリーの収穫祭の一大イベントのようである。乗車した「行道山線」のバスも、そのイベント会場に近い?の赤松台などを通るが、各地に交通整理の人達が出ている。

終点のバス停・行道山で下車したのは10人足らずであった。浄因寺に向かう車道は、集落外れで車両通行止になっている。この車道の脇を流れる小川?は足利駅の南東で渡良瀬川に流入する「袋川」の最上流部の流れである。沢幅1m余りの窪のような沢、すぐ横の車道のアスファルトは部分的にめくれ上がっている。かなりの水がこの車道を川と化して流れ下ったのだろう。

恐らく行道峠に行く閉鎖林道を右に分けると浄因寺境内。前庭を一回りして、右手の細い石段を登り、上部のお堂を過ぎると山道になる。小尾根状の分岐から左の岩場を登ると全長60cmほどの「寝釈迦」の石像とそれを見守るのは弟子達なのだろう。

ベンチがあり、東方が開けている。快晴なのだが、スッキリした青さではない。遠くにやや霞みながら目立つ峰は方角からして筑波山だろう。

分岐に戻り、尾根とも斜面ともつかない道を辿ると行道山と北西の434m峰をつなぐ稜線に出、緩く尾根を行くと三角点のある行道山の山頂であった。

眼前には赤城山が大きいがその奥の榛名山はわずかにわかる程度。その手前には石尊山から深高山の尾根、その先の伐採が目立つ山は仙人ヶ岳。日光の山は結構モクモクとした雲に包まれている。冬型の雲が流れ込んでいるようだ。

次の大岩山から下り、毘沙門天からの車道終点の広場で大休止。パラパラと自転車の人も登って来、空身で大岩山へ駆け上がって行く。

こんな400m~200m台の尾根の縦走でもそれなりのup downがあり、コースタイムで歩くのが無理である事は端から承知ではあるが、緩い下りと急な登りが交互に現れ、2度の車道を過ぎてやっと御嶽神社の鎮座する両崖山に到着した。ここは足利城跡であり、地元の中学生の団体が賑やかに休んでいた。

ここにも小さな山頂標識はあるが、わずかに西に下り、空堀から登り返した高みにもう一つの山頂標識がある。そこより社殿?の方がわずかに高いようにも感じるのだが、標高点しか無い山頂では確かな事はわからない。社殿に戻ると中坊達は記念撮影の準備をしていた。

ここからは背後に賑やかな声を聴きながらのものになったが、しばらくすると左手の道から下山して行ったようで、声や歌が聞こえなくなった。鏡岩展望台に来るともうここは織姫公園の一角。ここで大休止をして水の流れていない「噴水広場」から遠回りを承知で「もみじ谷」への遊歩道を辿った。

山稜の西斜面に植栽されたらしい多くのモミジは自然林のそれと違い、今が盛りの色付きとなっている。観光客も結構散策している。適当な所で尾根に登り返した方が速かったと思うが、長林寺に下ってしまい、山麓をぐるりと回って織姫神社下に着いた。駅までは結構長いはずだ。

 ○ 2019年11月16日  ○ 天候 快晴

行道山・バス停8.51浄因寺・紫雲閣9.34~37寝釈迦9.52~10.10行道山10.30~38大岩山11.00~03車道終点広場11.16~49両崖山13.30~40鏡岩展望台14.08~30 もみじ谷経由 織姫神社下15.09足利市駅15.36


                                        2019年の山へ