昨夜はかなりひどい風雨だったようだ。雨を覚悟してホテルの駐車場から雨具を着込み、多くのサミット関連の警備車両を避け、支笏湖方面に向かい、11年前と同様で印象の悪い洗濯板のダートを抜けると広い登山口駐車場である。車はいない。雨は降っていないが、薄く霧に包まれている。出発の準備をしていると、近くのヒュッテの人がやって来て、「注意して下さい」「先日もこんな霧の日に道に迷い、帰りが20時過ぎになって遭難騒ぎになりました」「必ず名簿に記入していって下さい」との事。出発前、2台のレンタカーが到着した。我々の姿を見て、雨具を着だした。

本来の計画では樽前山からの風不死岳の予定だった。風不死岳は前回も行きそびれた山だった。しかし、登り始めから雨具を着てのものになってしまい、半ば諦めながら樽前山への道を歩き始めた。97年の時とほぼ同時期ではあるものの、タルマエソウの「イワブクロ」の花は少なくなっている。ゆっくり砂礫の道を斜上し、外輪山に出るととたんに猛烈な強風になってしまった。

雨はそんなに強くはないものの、左手の火口から吹き上げる風雨に顔をそむけながら登って行く。この道にも多くの花があったはずだが、10年以上の歳月はやはり山の植生も変えてしまうのだろうが、この変わりようは人為的なものに思えてならない。

全く視界の利かないまま、外輪の頂上の東山に着いた。ここは一等三角点　基準点名は樽前岳だ。最高峰の中央火口丘も、隣の風不死岳も見えない。又、次の機会が来るだろう。

　○ ２００８年７月４日
　○　メンバー　3人

樽前岳七合目駐車場９：００～東山９：５０～５８駐車場１０：３５