雁田山

北信・小布施の町を見下ろす位置に雁田山がある。一等三角点網の中で全国に15ケ所ある基線の測量網の一つである「須坂基線」にある山になる。771.29ｍの井上山、基線西端、基線東端の4ケ所の精密な測量が要求されたようである。

基線とは、その地域に4点の三角点を設け、通常の3地点測量を4地点測量により精度を上げたものであり、言わば一等三角点の中の一等三角点といって過言ではないだろう。いずれ須坂基線に残るこの3ヶ所の探訪もしたいと思っている。

日本全土に設置されている一等三角点は971とされ、都道府県別では、全国一広い北海道に224、次いで離島の多い鹿児島県に53が設置されている。この中から、登山には不向きな離島や、原則として300ｍ以下の平地？に設置されたものを除く612を登山対象としてリストアップした。

ちなみに港区麻布台2-2－1の旧・建設省狸穴分室の中庭には東京原点があり、1997年10月16日に訪れている。

2010年の一等三角点探訪は2月の根子岳・三角点から南紀・法師山、新潟の朴坂山と新保岳、敦賀の野坂岳、岩手の安家森、七時雨山と登り、この山が8座目になり、累計で153座目になる。年内にあと1座くらい登れるだろうか。

恒例の「きのこ鍋」の時季、この一等三角点峰を目指した。

がある。しかし、ここは今日の最終目的地ではない。千僧坊に戻り、縦走路を南西に向かった。

落葉の降り積もった道は地面の石ころが見えず歩きにくいが、小さなｕｐ　ｄｏｗｎを繰り返すと巨石の姥石に到着した。石がいくつか積み重なっている。

次のピークはあづまやのある展望園地。北から西に開けて北信五岳が全て頭を出している。しかし、ここも目的地ではなく、その先にある「反射板跡」のピークが、一等三角点峰であった。三角点は半ば土に埋もれ、肝心のこのピークにも山名板は設置されていない。

半分だけの「鳥居の原型？」が一基立っている。反射板は旧国鉄の古い時代、鉄道無線網の幹線の一つとして、長野と信濃町の無線中継所の間に設置された反射板との事で、現在は用を廃して撤去されている。

陽だまりの展望地で昼食にして下山にとりかかった。

下り易い尾根道は見晴らしの良い二ノ岩の脇から潅木帯の中の一ノ岩を過ぎると、「すべり山登山口」に到着した。岩松院までは車道を15分ほどである。

道の途中に五輪塔と玉葱状剥離の岩があった。五輪塔は上記写真にある説明の通りであったが、その脇にあった玉葱状剥離の岩は今までの私の認識と若干の食い違いがあった。記憶にある玉葱状剥離は、鱗片がわかる（つまり割れている）ものだったが、この岩は単なる大きな岩で、所々がナイフで削ぎ落としたようになっていた。玉葱状と言えない事もないか・・・・・・・・。

　○　2010年11月16日　　○　メンバー　4人　　○　天候　晴れ

岩松院9.54杉林の窪10.18　630ｍ付近尾根10.49～58千僧坊11.19～22
屠屋場山11.26～29姥石11.51～58展望園地12.05　一等三角点峰12.16～58
鬼のつぼや13.05二の岩13.20～25一の岩13.28すべり山登山口13.34岩松院13.50

　　　　　　小諸での初冬・忘年会
　

1988	スキー	2000	夫神山
1989	スキー	2001	天狗山
1990	スキー	2002	聖山
1991	スキー	2003	高岩
1992	荒船山	2004	独鈷山
1993	スキー	2005	鍋倉山
1994	立岩・北八ケ岳（2隊）	2006	新三郎
1995	御座山	2007	（雨・十福の湯）
1996	大岩	2008	鼻曲山
1997	（雨・別所温泉）	2009	（雨・小布施）
1998	（那須から・八溝山）	2010	雁田山
1999	冠着山

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　前の山へ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　次の山へ